スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

39、作戦A~ver.HongLang~

…危なかった。
ウサギと戯れる榧の背中を眺めながら、俺は心の中でそう呟いた。

あ、どうも初めまして。知り合いの方はこんにちは。
俺の名前はホンラン。エルフ族の旅人として世界を巡っている者です。職業は弓師…
って言いたいところですが、幼馴染のお目付け役兼胃袋管理人と言うのが正しいかも。

「…何ブツブツと独り言を言っているんだ?」

そして向こうからその美貌に怪訝な表情を浮かべて声をかけて来るのが、幼馴染の榧。
俺と同じくエルフ族で、外見だけで人をだませる眉目秀麗な精霊師…
とは名ばかりの、羽根のついた魔導師だと、勝手に認識している。

「うん?…別に何でもないよ。それより、そろそろ帰ろうよ、榧。ウサギも遊び疲れてるよ?」
「……嗚呼、了解。」

さて、何で今俺がここ、城南の金華婆々の所にいるかと言うと、話は今朝に遡る。
ある人物(と言うかもう、この人が何もかもの原因なのだが)
に頼まれて代理で贈った品物が、榧の手元に届いたのである。
それは榧にとってこの世界で誰よりも大切で逢いたくて、誰よりも憎い相手からの贈物だ。
その人物は自分の居所を榧に悟らせたくなくて、
敢えて俺からの贈り物として荷物を出すよう指示してきたのだが、
恐らく同封したメッセージカードの筆跡で榧には本当の送り主が分かったのだろう。

(ホント、困った人たちだよ…)

こうしてウサギと遊んでいる姿だけは邪気のない幼馴染の背中をただ眺め遣る。
俺が榧と出会ったのは、もう随分昔の事だ。行商人だった父親が得意先としていた村に、
彼らはやってきたのである。出会ったころの榧は女の子のように愛らしく、
丸くてちっこくて身長なんか俺の腰くらいまでしかなくて、舌っ足らずの口達者で、
もー、ホントとにかく可愛かったものだ、性格以外
榧には二親がいない。何かの事故で失って、件の人物に拾われたらしい。
長い黒髪の魔導師で、男の俺から見てもハッとする様な色男だった。
当時から、榧の世界観は非常に狭く偏っており、かつ深い。
内側に向かって底なく潜って行く類の性質だ。
その内側の中心に、彼がいる。育ての親であり師匠でもある彼が、贈物の主なのである。
またこの人が妙に人好きするというか、不思議な魅力を持った人物で、
俺にとっては良い友人なのだが、人を使うのが上手い上に人使いが荒いくて今に至る。

(もー、いい加減答え出して、子守くらい自分でしてほしいよ…)

まぁ、俺はそんな友人もこの幼馴染も気に入っているから別にいいのだけれど、
件の彼と定期的に連絡を取っている事が榧にいつバレるかと思うと気が気じゃない。

「悪くない一日だった。…礼を言ってやっても良い。」

帰り道。回想に浸っていた俺と並んだ榧が、偉そうに言った。
長い睫毛を伏せぎみにして、視線を合わせずぽつりと、ぶっきらぼうに呟く。

「…はいはい。」

思わず、笑みが漏れた。この幼馴染は素直じゃない。今の台詞を直訳すると、こうだ。

『今日は良い一日になった、有難う。』

何がこうも彼を捻じ曲げたのか知らないが、面白い事この上ない。
榧が俺に対して偉そうなのも、信用して甘えて貰えていると思えば許せる気がする。
かの魔導師も、こんな俺を信頼してくれているのだろうか。
それなら、もうしばらく子守を引き受けても良いと思える。

「夕飯はトマトシチューが良い。」
「?……それは俺に作れ、と?」
「当然だ。」

…………やっぱり、早く帰って来て下さい………。

 

[More...]

38、Alles Gute zum Geburtstag!

西門の外れで立ち話に花を咲かせていた俺の名を、不意に誰かが呼んだ。
声に気付いて振り向けば、ビスカリの手招きする姿が見える。

「嗚呼、俺はそろそろ依頼に戻らなくては。
 お話の途中に申し訳ない限りですが、これで失礼させて頂きます。」

談笑を交わす幼馴染と泉の乙女に詫びの言葉を述べると別れを告げ、
俺は溜息をつきながら依頼主の元へと向かった。

「ごらんなさい、このツヤ!食欲をそそる芳香…
 これこそ、国をも揺るがすビスカリの傾国饅頭だ!」

此方が何かを言うより早く、女性が叫ぶ。
そして叫びながら出来たての饅頭を差し出す。相変わらず突拍子もない人だ。
受け取らない訳にも行かないので、仕方なく手を出した。

「これで世間を唸らす事ができるわ!協力、感謝する。
 またいつでも手伝いに来るがいい!!」

お・断・り・し・ま・す!!!
…と心の中で即答したが声には出せず、曖昧な笑みで誤魔化しながら報酬を受け取る。
貰ったのはまとまった額のコインで、まあ努力の分だけ実ったと言えなくもない。
とにもかくにもこれで面倒事からは解放されたのだ。
自分にご褒美をと新鮮な桃を買い求めた俺は、晴れやかな気分で宿へと戻った。
 
 

[More...]

37、カナ…

精霊師の美女と職業不明な買い物袋の青年に助けられた俺は、
再度2人に頭を下げると礼を述べた。

「本当に…助かりました、もう一度同じ事をする羽目になったらと思うとゾッとしない。」
「あはは、そんなにヤだったんだ、その依頼。」

身震いしながら言葉を足せば、らいあさんが笑い掛けて首を傾げる。
それはもう、と大きく頷いて、俺はこれまでの経緯を簡単に話した。

「…へぇ。大変だったねぇ。あ、きょさんならボクもしってるよ?」

楽しそうに話を聴きながら答えるのはやはり精霊師の美女で。

「……あの…、俺も戦士なんですが。」

不意に、やっと聞き取れるくらいの声が聞こえたような気がした。

「え…?」
「いや、だから、俺も戦士。」
「………………………そう、ですか………いえ、その、なんでもないです。」

尋ね返せば、長身の青年…桜さんが自分を指さしながらそう答える。
俺は一瞬言葉に詰まったが、取り敢えず彼と目を合わせないようにしつつそれだけ言った。
傍らで、らいあさんが可笑しそうにお腹を抱えて笑っている。
美女の朗らかな声だけが、月光の下で柔らかく響いていた。
 
 

[More...]

ぎゃーーーっ!!!

久々にホン・タグ・カヤが揃ったので、
3人でタグクエのアーマーレオに向かう事に…。

さきに辿り着いて方向音痴二人組をはらはらしながら待っていたら、
丁度アーマーレオ街だったらしきお嬢さんに声をかけられました。

「小説の人だー!」

!!!!!(←五言絶句)

フィールドで、初・め・て・言・わ・れ・た!

うっわー、嬉しいどうしようブログリンクしてくださってる片やフレさん以外で読んでる人いたんだしかもこえかけられちやったよすげぇどうしよー…

取り敢えず、PT組んでたタグとホンちゃんに向かって叫んでおきました。

はぁ、びっくりした…
吃驚しすぎてまたSS撮ってないや。(未だ動揺中)

36、袖触れ合うも多生の縁

標高が高いからと言って必ずしも涼しい訳ではないのか…。
砂に覆われた見張り台跡地には、じりじりと日が照りつけている。やけに太陽が近い。

「大丈夫かい、顔色がすぐれないようだな。」

晴れすぎた空を見上げる俺の前にさりげなく立ち位置を変え、
広い背中で日陰を作ってくれながらその戦士は言った。
つい先程出会ったばかりの色男、玲紋氏。
キャラパンを張って付近を拠点にしている村民に頼まれ、怨霊討伐の最中だったと言う。

「大丈夫です、何だか却ってご心配をお掛け致しました。」

このフェミニストな紳士はどうにも気遣う相手を間違っているような気がしないでもないが、
親切には礼を言って俺は1歩後退さった。

「…そこで何で逃げるかな?」
「…や、何となく…。」

彼を含めて知り合いの戦士が皆アレだからつい、条件反射で警戒してしまう。
玲紋さんはその美貌を苦笑で飾ると、先程教えた俺の名を交えながら、
肩を竦めるジェスチュアで溜息を零した。

「榧君…心配しなくても、脱がないよ?」
「……………。」

戦士なだけあってやや風変りではあるが、彼が善人なのは分かる。
俺は警戒をフェーズ3まで落とすと無言のまま頷いた。

「ああ、時間を取ってしまったな。何か用事の最中だったんだろう?」
「否、此方こそ…お仕事の邪魔をして済みません。」

その後、暫く立ち話をして戦士と別れた。彼は話題の多い気さくな人物で、
思いがけずも楽しいひと時を過ごす事が出来た。

「ねぇ、榧君。次に会ったら君の印を私にくれないか?」

別れ際、彼が言った言葉だ。いまではないのかと尋ねれば、
(と言ってもこの時俺は自分の箱を持っていなかった訳だが)
相手はウィンクで笑って

「次に会えたとき、と言うのが良いんだよ、ロマンチックだろう?…楽しみだな♪」

会えなかったらどうするんだと水を差してもその笑顔が曇ることはなく、

「絶対に会えるさ、信じていればね。…だから、榧君もそう思っていてくれよ?」

何の根拠もない自信を堂々と晒す。呆気に取られる俺の頭をくしゃり、とひと撫ですると、
彼は軽く手を挙げて戦場に戻って行く。逆光に霞む後ろ姿は眩しくて、
彼自身が太陽そのもののように思えて、俺はゆっくりと瞼を閉じた。
 
 


[More...]

タグ代理

や、タグさん程描けないですけどね。
Kyoさんにリクエスト(?)頂いたので、早速。


お目汚し覚悟でアップ。
興味のある方は以下をクリックしてください。

[More...]

タグぎゃらりー。

巫霊ブームに則ってタグさんから素敵なイラストを頂きました。
ホンちゃんもあるのですが、それはやつのブログに公開されているので、
ここでは自分の分と描き手の分を。

巫霊とタグ
↑これはタグさんと青龍さん。携帯電話のカメラで撮ったそうな。

巫霊と榧
↑こちらは榧と玄武。カッコよく描いて下さって有難う!!

プロフィール

榧

Author:榧
Server:ベテルギウス
Job:精霊師
Guild:BLOOM
Character:うさぎ至上主義。

カレンダー

03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

いらっしゃいませ。

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

ブロとも申請フォーム

QRコード

QRコード
Copyright © 榧
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。